考える日々

a Contemplative days

自分を省みる訓練

 

「ながら作業」が当たり前になっている。
情報をいつも摂取しながら、同時にアウトプットもしている。休まることなく、一日の大半をスクリーンに奪われているような気さえしている。

常に外を見ているような状態と言えるだろうか。自分のことをゆっくり省みる時間もなく、ただただ外に意識が向いて、外から求められることに必死に応えて、気づいたら自分の中に何も残っていないみたいな状態。外にばかり目が向くことで自分が空っぽになっていることに気づけない。むしろその現実を見ないようにするためにますます外へ外へと目を向けて消耗する。目も当てられない負のサイクル。

得てして自分もそうなっているのかもしれない。はっきりと言語化できていたわけではないが、その危機感はなんとなく感じていたし、とにかくできることをやるしかない、とその時になってようやく思えたというか。理想や憧れの人になろうとしたら苦しみが多いのと一緒で、今自分にあるものを認識しないまま外に目を向けても仕方ないし、多分しあわせになれない。

 

自分の言葉を少しずつでも残していくことは、ある種の訓練だと思っている。
自分の内側を、時間をかけて見つめていく。「そもそも自分はどうなの?」と
自分を指差して問う。

 

この指で僕は僕を指す その度にきっと足がすくむ
見えない世界に色をつける声は僕だ*1

 

*1:「エンドレス」/サカナクション 歌詞より